【簡単解説】日本人が犯しやすい間違い懸垂分詞

australia

 

今日は日本人が犯しやすい間違いの一つをご紹介します。

 

懸垂分詞って聞いたことありますか?

分詞構分(現在分詞と過去分詞を使った動詞と接続詞の働きをするもの)では、分詞の意味上の主語がその文の主語と同じでなければならないのですが、

この意味上の主語が、実際の主語と異なることがあります。

これを懸垂分詞と言います。

懸垂分詞になってしまっている文章は多いです。

懸垂分詞は意外と違和感がないので、そうなの?と思う方も多いと思います^^

 

実際に懸垂分詞の例を見てみましょう。

 

(1)After eating lunch, the bell rang.

この場合、昼食を食べているのはベルではないので、前半部分の分詞の意味上の主語と、後半部分の実際の主語が異なり、懸垂分詞となっています。

正しくは以下のようになります。

After eating lunch, he heard the bell ring.

 

(2)Entering the password, the computer will start.

こちらも、コンピュータがパスワードを入力しているわけではないので懸垂分詞になります。

正しくは以下のようになります。

When an operator enters the password, the computer will start.

 

いかがでしょうか。

上記の例はわかりやすいものですが、技術文を翻訳していると気づかないうちに懸垂分詞になってしまう事があります。

特に日本語は主語を書かない場合が多いので、英語にすると主語がずれてしまうんですよね。

 

実際、ネイティブの書いた文書であっても、懸垂分詞になっているのをよく見かけます。

ネイティブに間違いではないのか?と聞いたら、明らかに誤って解釈をされるようなものでないし、問題ないと言われたこともあります。

 

しかし技術英文のスタイルガイドであるThe ACS Style Guideや技術系英文ライティング教本には懸垂分詞を避けるよう記載がありました。

技術文書の場合、文書の質が低いと製品への信用が低下する恐れがあります。

意味が通じればOKではなくて、正しい文法を扱って質の高い文章を目指していきましょう。

 

上記のThe ACS Style Guideと技術英文ライティング教本ですが、どちらもライティングの参考になるので、ぜひ読んでみてください!

これ知りたかったやつだ!という事が沢山載っています。

さらにはこんなことまで載っているの?とびっくりすると思います^^

 

私はThe ACS Style Guideの英語版を持っていますが、日本語版も出ています。


 

以上、参考になれば嬉しいです。

読んでいただきありがとうございました。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です